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ボランティア活動の歴史 [ボランティア]

 西暦1647年、イギリスのオックスフォード大辞典に初めて
ボランティアという言葉が登場した当時、イギリスではピュ
ーリタン革命による内戦で国内が非常に乱れていました。

 人々は、日々不安を抱えながら生活を余儀なくされていま
した。
しかし、一般の住民にとっては内戦もへたくれもなく、
毎日の生活がありました。
 国が乱れて守ってくれないなら、自分のムラや家族は自分
で守ろうと「自警団」に参加する人たちが出てきました。


 この人々を「ボランティア」と呼ばれるようになりました。

その後18世紀から19世紀にかけて起こったあらゆる革命
に参加する兵隊を義勇兵と呼びました。
 これらは愛国心から生まれたボランティアだったと考えられ
ています。

19世紀の後半、イギリスの産業革命によってイギリスの工
業や経済は飛躍的に伸びましたが、一般の人々にとっては長時
間労働しても低賃金で、生活は大変苦しいものでした。


 生活環境の劣悪に伴って人々は栄養失調となり、伝染病も蔓
延しました。
 都市はスラム化し貧困が社会問題となりました。

そこで民間で自発的に貧しい人たちを救うための活動が始まり
ました。

 1869年ロンドンで民間の救貧活動が起こりました(COS
運動)。

 これは地区ごとに要援護者を調査して、慈善団体と連絡調整し、
組織として援助していく活動でした。


 さて日本ではボランティアという言葉自体は明治時代後半から
大正時代前半には入ってきたようですが、実際に一般の人々にな
じみのある言葉となったのは1970年以降となるようです。

 戦前では1887年日本初の孤児院である岡山孤児院が創られ
たのを皮切りに民間社会事業が発展したのですが、ファシズムの
台頭で自由意志によるボランティアは抑圧されました。

 戦後組織として共同募金活動や赤十字奉仕団が活躍するように
なりました。
 1951年社会福祉事業法が制定され、民間福祉団体は「社会
福祉法人」として規定を設けられました。

 その後各都道府県や市区町村に設置された社会福祉協議会の発
展とともにボランティアセンターの活動が活発になるようになったの
です。

            社会福祉法人 河南町社会福祉協議会
             事務局長  土 井  修 也